《無料相談受付中》
  • TEL
    03-3803-5724
  • FAX
    03-6869-1564

CAPMとは

CAPMとは

CAPM(資本資産価格モデル:Capital Asset Pricing Model)では株主はリスクのある投資を行うのだから、リスクに見合ったリターンを要求すると考えます。
そのため、株主資本コスト率を次のように計算します。
株主資本コスト率
=Rf+β(Rm-Rf)
=安全利子率+β値×(株式市場の期待収益率-安全利子率)

「株式市場の期待収益率-安全利子率」は株式市場のリスクプレミアム、つまり、過去の実績をベースにした株式投資からの期待収益率と、安全利子率(リスクフリーレート)の差です。つまり、投資家が株式市場において投資を行う際に、リスクを享受することへの見返りとして株式市場に期待する追加収益率です。

β値

β値は自社の株価と、株式市場全体の株価の動きとの相関関係を示します。株価の変動が大きい企業はそれだけリスク(ボラテリティ)も大きくなるので、β>1となり、投資家は大きなリスクプレミアムを期待することになります。

具体的にはβ値は次のことを意味します。
β=1.5:株式市場全体が10%上下すると、その企業の株価は15%上下する。
β=1 :株式市場全体が10%上下すると、その企業の株価は10%上下する。
β=0.5:株式市場全体が10%上下すると、その企業の株価は5%上下する。

つまり、リスクがゼロの金融商品(具体的には10年国債等)の利回りに、その株式の投資に伴うリスクに見合うプレミアム(追加利回り)を加算したのが、CAPMの株主資本コストです。

かっての電力会社のように業態が安定している企業はβ値が1以下となり、IT産業のように企業を取り巻く内外環境の変化スピードが速く、企業業態の変化が激しい企業はβ値が1を超えることが多くなると考えられます。

β値は、個別企業と株式市場全体の株式投資収益率を回帰分析することによって計算することができます。その際の株式市場全体の株式投資収益率には例えば5年間程度のTOPIX(東証株価指数)が多く利用されています。

β値の値は金融情報提会社REUTERSで個別銘柄を検索し、「指標」のページに掲載されて覧ることができます。ただし、どれくらいの期間の回帰分析による数値なのかは明示されていませんので、その点に留意する必要があります。

CAPMの解説動画