成長性とは文字通り、売上高や総資産を前年度と比較してどれくらい大きくしたかを分析するものです。
成長性分析の比率としては次のものがあります。
(1)売上高成長率
(2)総資産成長率
売上高が成長していくことは企業の製品・サービスが市場において他社との競争に勝ち、市場シェアを伸ばしていくことを意味します。そのため、売上高成長率は当然ながら高い方が望ましいといえます。
ただ、組織体制の整備が追いつかないほどの急激な売上高の増加は誤配送、請求もれ等の事務処理の混乱や売上債権の増大に伴う資金繰りの逼迫が生じやすいので、業務のコントロールに注意を払う必要があります。
総資産は借入等による資金調達、増資による資金調達、留保利益の増大等によって増加していきます。
そのため、総資産成長率が高くなっているときは総資本がどの調達方法により増加し、増加分が資産サイドでどのように運用されているかに注目する必要があります。