収益性分析とは損益計算書の売上高と各利益との割合で分析していく手法です。企業の目標が利益獲得にあることから考えますと、企業の「稼ぐ力」を分析する収益性分析は最も重要な分析といえます。
収益性分析の主な分析指標には次のものがあります。
【収益性分析の種類】
・売上高総利益率
・売上高営業利益率
・売上高経常利益率
・売上高当期純利益率
売上高総利益率は企業が販売している商品・製品・サービスそのものの利益率を表しています。製品の品質が高い、専門性のある商品である、企業ブランドが強い場合には売上高総利益率は高くなります。
・営業利益率は企業本来の営業活動による利益率です。営業利益は売上高から売上原価ならびに販売費および一般管理費を差し引いて求めます。
経常利益とは営業利益から受取配当金等の営業外収益を加え、支払利息等の営業外費用を差し引いた後の利益をいいます。
つまり、本業の営業活動に加え、資金運用・調達活動を加味した企業活動の成果を表すのが経常利益率です。
当期純利益とは経常利益から固定資産売却益等の特別利益を加え、固定資産廃棄損
等の特別損失を差し引き、さらに法人税等（法人税、住民税、事業税）を差し引いた最終利益です。
当期純利益は企業に原因がない天災等の損失なども計上されたものであるため、経
営者の業績を問うには厳しいといえます。ただし、株主にとっては最終利益であるため、関心が高い利益といえます。
⇒ROE（株主資本利益率）
