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セグメント情報について

今号はセグメント情報です。

セグメント情報の意義

連結財務諸表はこれまで説明してきましたように企業集団に属する複数の会社を一つの会社とみなして作成する財務諸表です。

そのため、企業集団全体としての財政状態、経営成績ならびにキャッシュフローの状況を連結財務諸表を分析することにより把握することができます。

ですが、複数の企業からなる企業集団では複数の事業が営まれており、将来的に企業集団がいかに発展していくかを予想するためにはそれぞれの事業ごとにどのような財務状況にあるのかが投資家等に開示されなければなりません。

具体例をあげれば、現在、再生支援がニュースとなっていますカネボウはペンタゴン経営といわれるように化粧品、繊維、食品、薬品、住宅などの5事業を展開してきました。

そして、その結果、儲かっている化粧品と儲からない繊維ということでそれぞれの事業ごとの収益性が話題になっていることが思い浮かぶことと思います。

また、国際的に展開している企業がどこの地域への売上(例えば自動車産業の北米市場など)で利益を上げているのかも投資家などにとっては重要な情報です。

こうした企業集団の多角化や国際化の状況を開示してくれるのがセグメント情報です。

さらに言いますと、セグメント情報からは、その企業集団が展開している事業の数・規模とその事業に対する成長性や競争力を伺い知ることができ、「選択と集中」といった経営戦略の巧拙まで見えてくるといえます。

セグメント情報の内容

セグメント情報は次の3つの情報から構成されます。

(1)事業の種類別セグメント情報

事業の種類別セグメント情報とは、製品系列別の情報であり、製品の種類

・性質、製造方法、販売市場等の類似性に基づく同種・同系列の製品グループの情報のことです

事業の種類別セグメント情報としては損益情報(売上高、営業損益)と資産情報(資産、減価償却費、資本的支出)を開示することになります。

(2)所在地別セグメント情報

親会社及び連結子会社の所在地別(本国と本国以外)の情報です。

いわば販売元を基準とした情報で、連結会社の所在する国または地域ごとの情報です。

(3)海外売上高

親会社および連結子会社の日本からの輸出売上高と海外連結子会社の日本以外への売上高に関する情報開示です。

いわば販売先を基準とした情報です。

なお、どんな企業集団も複数の事業を営んでいるとは限りません。

一つの事業が全体の90%を占めている場合(指標は売上高、資産)は、セグメント情報の開示はしなくていいことになっています。

セグメント情報のポイント

セグメント情報の開示に関しては次のようなポイントがあります。

(1)セグメントの切り方

各企業が行う事業活動は多種多様であり、その実態は経営者により的確に 把握されている。

したがって、会計ルールでセグメントの区分を詳細に規定することはできませんし、また、するべきではありません。

そのため、セグメント区分の決定について、会計ルールでは基本的な考え方を示し、実際のセグメンテーションは経営者の判断に委ねています。

(2)セグメントの変更

セグメントの切り方を変更した場合には、前期比較が困難となり投資家等の投資判断を混乱させますので、セグメントを変更した場合には会計処理を変更したと同様に「継続性の変更」として取り扱われます。

そのため、監査報告書に変更の旨、理由が記載されることになります。